胡蝶蘭というのはお祝いなどで送られることも多いですが、個人で楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。そんな胡蝶蘭は非常に繊細な植物ですから、こまめに手入れをしなければいけません。そして胡蝶蘭は病気になりやすい植物でもあります。ここでは胡蝶蘭の病気について紹介します。
胡蝶蘭の病気のサインについて
胡蝶蘭を育てるからには、病気になったサインを見逃さないようにしたいものです。例えば植物を育てている時、その植物が枯れてしまったり、葉っぱや花の色が変わってしまったりしたら、もしかしたら病気なのかもしれないと思いますよね。しかしこれだけではなく、どうやら胡蝶蘭に元気がない、なんとなくしおれている感じがする、という違和感を覚える場合もあるでしょう。そのような場合は病気になりかけている可能性があります。
病気の症状について
まず、葉っぱが黄色くなってしまった、茶色になってしまったためあるいは乾燥している、などという場合は直射日光によって葉が痛んでいる可能性があります。胡蝶蘭は直射日光に弱い植物ですから、葉っぱが変色している場合は胡蝶蘭を置く場所に注意をしましょう。置き場所をすぐに変え、直射日光が当たらない場所を選ぶことが大切です。もしも葉っぱが完全に変色してしまっており、緑色の部分が残っていないということであれば、その部分を切り取ることも大切です。
もしも葉っぱが一気に黄色くなってしまった、葉っぱが落ちてしまった、という場合はフザリューム菌というカビによる病気の可能性があります。これは胡蝶蘭に水をやる時、その水滴によって葉っぱが蒸れてしまい、カビが繁殖してしまったことによります。このような場合は風通しの良い場所に胡蝶蘭を置き、薬をしましょう。もしも茎に感染があると感じられたらその部分を切り取ることも大切です。
胡蝶蘭の葉っぱは緑色ですが、もしもその葉っぱに斑点が現れた、葉っぱが腐ってしまった、という場合は細菌の感染の可能性が考えられます。高温多湿の場所に置いてしまったことにより、最近に感染したということが原因です。そのような場合は葉っぱを大きめに切り取りましょう。台所用の塩素系殺菌剤を撒くことにより、対処することができます。これは感染力がとても強いため、患部を切り取るためのハサミは事前に火で炙って消毒しておくことが大切です。
もしも葉っぱが黒く変色してしまった場合、カビが発生してしまった可能性があります。その周りを大きく切り取り、薬を散布しましょう。
葉っぱの裏に白いふわふわしたカビのようなものが付着してしまったら、それは葉っぱの養分や水分を吸い取って生きている虫が寄生した可能性があります。害虫駆除剤を使い、虫が離れるのを待ちましょう。くれぐれも自分で白いふわふわした部分を洗い落とそうとしてはいけません。自分で無理やり取ろうとしてしまうと、葉っぱが傷ついて他の感染症にかかってしまう可能性が高まります。
もしも胡蝶蘭の花に斑点ができた場合、カビが発生している可能性があります。気温が低く湿度が高いという状態に胡蝶蘭を置いておくことにより、カビが発生してしまいます。そのような状態になったら温度が高いところに胡蝶蘭を置きましょう。それ以上最適な場所がないという場合は、胡蝶蘭の周りに段ボール等を囲って温度を上げるということができます。
胡蝶蘭は本来横を向いている花ですが、もしもその胡蝶蘭の花が下に垂れ下がってしまった場合、気温が低すぎる可能性があります。15度以下の場所に胡蝶蘭を置いておくとこのような症状が起こりますので、花が垂れてしまったら温度を上げる必要があります。
花が落ちてしまったら、アブラムシがついているかもしれません。特に気温が高く乾燥する時期にはアブラムシの被害が起こりやすいですので、水で薄めた牛乳を霧吹きで撒きましょう。これにより、虫を駆除することが可能になります。
これら以外にもナメクジやありなどの被害を受けて胡蝶蘭が枯れてしまうこともあります。ナメクジは花や蕾を食べてしまいますし、ありは胡蝶蘭の根元に巣を作りますので、もしも発見した場合は早めに対処する必要があります。
胡蝶蘭を管理する場所
胡蝶蘭は直射日光に弱く、風通しの良い場所におかなければいけません。一般的には窓際のレースカーテン越しが最適だと言われていますので、リビングルームなどがお勧めです。リビングルームは窓やドアを開ける機会が多く、空気の入れ替わりが頻繁に行われますので、最適と言えるでしょう。しかし、家庭によって事情が変わりますので、自分の家の中でどこが空気の入れ替わりが頻繁に行われているかということを踏まえ、最適な場所を見つけてあげられると良いですね。これだけでも胡蝶蘭の病気を防ぐことが可能です。家の中に置いておけばナメクジや有などの被害を受けることも少ないです。もしも外に置く場合は家の中に置く時以上に害虫の被害を受ける可能性がありますので気をつけましょう。
